2019 中国横断列車旅と世界遺産巡り 2 昆明ー張家界

寝台列車に乗って昆明から張家界へ

旅のきっかけ

なんで昆明スタートにしたか?

①中国に渡る航空券が一番安かった

 山東航空 済南空港 経由 関空ー昆明便(関空ー上海便より安かった)

②中国大陸を出来るだけ東西に乗換移動するルートに都合よかった

実は当初の計画では行先を決めず上海に渡り、上海駅で手に入った切符で行き当たりばったりに旅行をやってみたかった。

しかしその案には無理があった。

連休中5月1日から5日の中国は労働節にはいり中国国民は一斉に旅行や帰省を行うので鉄道や観光地は人だらけになる

この時期の中国で行き当たりばったりの旅を行う事は、苦労を味わう事以外はない

若い頃日本でやって見たかった旅行

金曜日仕事帰りに大阪駅に行き入場券で入場し、ホームに入って来た

夜行列車に乗り込んで始める行き当たりばったり旅行。

その当時は九州、山陰、北陸、長野、東北、東京方面日本各地へ行く夜行列車が

あったのだが、いつの間にか日本には夜行列車というものがなくなってしまった

いつかは予定を組まず1カ月ぐらい中国を彷徨うような旅行をやってみたい

旅のスケジュール

4月27日(土)1日目

16:50 関西空港 → 19:00 済南空港

20:50 済南空港 → 00:10 昆明空港

山東航空 SC8844便

宿泊:昆明錦華国際ホテル

4月28日(日)2日目

10:00 滬昆線・焦柳線 襄陽駅行 昆明駅 → 翌5:35 張家界駅

快速 K1610 寝台 硬臥/下段

4月29日(月)3日目

張家界武陵源観光

宿泊:武陵源ホテル

4月30日(火)4日目

12:38 焦柳線・隴海線・京広線 北京西駅行 張家界駅→翌8:43 石家庄駅

快速 K268 寝台 硬臥/上段

5月1日(水)5日目

石家庄街歩き

14:31 石太線・北同蒲線 石家庄北駅→21:02 大同駅

快速 K893 寝台 軟臥/下段

宿泊:大同紅旗ホテル

5月2日(木)6日目

大同観光 懸空寺・応県木塔・雲崗石窟

宿泊:アイ ライ ホテル

5月3日(金)7日目

大同観光 大同城・善化寺・九龍壁
16:40 北同蒲線・南同蒲線 臨汾行き 大同駅→翌0:11 平遥駅

普通 4601 寝台 硬臥/中段

宿泊:平遥鴻錦泰民俗客桟

5月4日(土)8日目

平遥古城観光

18:08 大西高速線 平遥古城駅→21:07 西安北駅

動車組 D2527 1等席

西安観光 鐘楼・イスラム街

宿泊:メロディ ホテル

5月5日(日)9日目

08:13 西安北駅→15:39 貴陽北駅

動車組 D1701 ビジネス席

貴陽観光 北京路

20:39 貴陽北駅→22:53 昆明南駅 G1391 プレミアム

宿泊:ハワード ジョンソン シティ オブ フラワー ホテル昆明

5月6日(月)

6:50 昆明空港 → 09:40 済南空港

11:20 済南空港 → 14:55 関西空港

山東航空 SC8843便

ルート

往路

復路

4月28日(日)2日目 昆明市内スタート

朝8時 昆明錦華国際ホテルをチェックアウト

昆明駅はホテル前の北京路を南へ500Mほど行ったところ

昆明駅

駅前ロータリーには装甲車と多数の武装警察が目を光らせている

ちょっと他の駅とは違う警護

昆明駅では7年前2014年3月日本でも大きく報道されたテロ事件があった

刃物を持った新疆ウイグル自治区過激派数人が昆明駅切符売り場で漢民族、

少数民族を含む29人を殺害する無差別テロだった。

発券窓口

事件直後の写真に写っていた状態と殆ど変わってない切符売り場

あの当時の事はここにいる人たちは忘れたのだろうか

緊張感を持っているのは自分だけか

横入り防止用柵の間に並んでいてるところを襲われたら逃げれないだろう

ここに来た目的は事件の事を振り返る為ではなく

Trip.com(旧C-Trip)で予約したチケットの発券を窓口でしてもらう為。

窓口でのやり取りでは中国語を話す必要はなく予約番号の書いた予約票を見せるだけでよい。

この日は10分程並んでチケットをあっさり受け取れた。

チケットの発券が目的なので取票窗口で並べばいいのですが、その窓口は並んでる人が

多かったので、窓口が多くある售票窗口でチケットを発券してもらいました。

☆窓口中国語用語☆
簡体字でなんとなくわかりそうでわからない窓口用語についての日本語訳
もし間違っていたら御免なさい、御指摘いただければ訂正はします

军事依法优先=法律に基づき軍人優先

售票窗口=切符発売窓口

退票窗口=キャンセル窓口

改签窗口=変更窓口

发售全国各次=全国切符発売

旅客列车车票=列車切符

取票窗口=予約切符受取り窓口

办理取票=予約切符受取り処理

挂失朴=紛失届

改札

外国人は自動改札機を使えないので端にある人がいるゲートで

チケットとパスポートを提示しなければならない。

中国人はチケットと身分証を自動改札機に一度に入れて通れる

高速鉄道チケットは在来の列車のチケットより高いので

偽造闇チケット防止対策として購入時本人確認し切符に

名前を入れるようになった。

計2回の荷物検査

1回目の改札を抜け決められた待合室で列車の発車時刻前まで待たないといけない

というのが日本の鉄道と大きく違う点

しかし荷物検査はいい加減でちゃんと荷物の中を見ている係員は少ない

中国では改札を通るといきなりプラットホームに一直線という訳には

いかないので、列車発車時刻の最低1時間前ぐらいには駅に到着していたほうがいい

☆窓口中国語用語☆

候车室=待合室

车次(列車番号)

始发站(始発駅)

终到站(執着駅)

开点(出発時間)

检票口(改札口)

站台(プラットホーム)

状态 正在检票・候车・晩点(状態 正常改札・待合室待機・遅延)

10時発快速K1610は3番の待合室の中の6A改札口

出発時間30分前改札が始まる

始発駅なのでずいぶん早い

昆明駅出発

連結数の多い長距離寝台列車が並んでいるワクワクする光景

どの列車も先頭を機関車が牽引

列車に乗る前の期待感

これからどんな事が起こるのだろうか

この車両担当の車掌さんが切符と引き換え証の交換をしている

この車両は硬臥という安いタイプの寝台クラス

軟臥という高い寝台クラスがあるが個室で密閉されるので私はあまり好きでない

硬臥には上段、中断、下段があるが車窓もよく見え自由に動けて座れる下段が一番快適

昆明発 襄陽行 快速 K1610 は午前10時定刻時間出発

機関車が16両の車両を牽引するのでゆっくり加速していく

長距離列車はこれでいいのだ

快速K1610の主な途中停車駅

18時07分貴陽駅

翌朝01時39分懐化駅等

私の目的地張家界駅には翌05時38分に到着

張家界駅以降は14時23分襄陽駅が終点

1846kmを28時間23分かけて走る長距離寝台列車。

昼食はやはり食堂車

列車の飯は高くてまずいと中国人には評判が悪いが、列車がどこの

所属かによってだいぶん違うように思う。

以前成都鉄路局所属の列車で美味しい回鍋肉を食べた事があった。

昆明鉄路局はさてどうか

自分の座席で駅弁と日本酒などやるのも好きだけど

日本にはない食堂車でご飯を食べるのは贅沢でいい

主な理由として鉄道会社の経済的な理由で廃止されたんだろうけど、

日本人は冷えた飯でも食べるので駅弁が発達した事も後押ししたのかな

料理名は2年も経って編集しているので忘れてしまった。

つき合わせ青菜炒め、それから中国人が好きなトマトと卵とじスープ

どんな味だったのかも思い出せないが

食堂車調理場で火を通して調理はしている

日本とは違った風景を見ながらの食事は中国鉄道旅行の楽しみのひとつ

日本は北海道以外車窓はどこも同じ街並みだが

中国は地方によって全然違う

自分の座席がある車両まで移動

この車両は硬座という座席クラス

4,5時間ぐらいまで過ごすならいいが、一晩過ごすとなるとちょっとしんどい。

若い時には急行だいせん急行ちくまなどの自由席を座って一晩明かしていたが、今となって長時間の座席は辛い。

まして中国でとなると尚更寝台席がいい。

貴州省に入ってからは山間を縫うように列車は走る

山間部の農村にある葡萄菁駅を通過

馬嘎駅を通過し、雲南省と貴州省の境界に位置する宣威駅(雲南省)に停車

次は六盤水駅(貴州省)に停車

雲南省の省都昆明市どれほどの規模かネットで調べると人口約700万人、

GDP約6500億元=10兆4000億円(2019年ウィキペディア参照)

比較として大阪市が人口275万人(2021年大阪市参照)、

約19兆7000億円(2019年大阪市参照)

中国は右肩上がり、日本は2000年から横ばいの経済状況

ここ10年中国を旅行していると発展の違いを実感する

六盤水駅(貴州省)で9分停車

中国の都市部によく見られる大きなマンション群が見える

国土が広いのに何故高層マンションが多いのか不思議に思う

踊り場で車窓の撮影していたら、先程食堂車で給仕していた

おっちゃんが弁当の車内販売で廻って来た

社内販売の弁当はちゃんと調理した美味しそうな弁当だった。

それにしても愉快なおっちゃんだ。

六盤水駅を過ぎた後、山間部を走り抜けると貴州省の省都貴陽の街並みが見えてきた

街並みを見ていると発展著しい沿岸部と違って

内陸部にある貴州省は発展が遅れているようだ

貴州省と言えば高級蒸留酒として有名な茅台酒がこの地方の名産

値段はピンキリみたいで私は1本2000~3000円ぐらいのものしか飲んだ事がないが、濃厚な香りがする強烈な度数の高いアルコールで貴州に行った時にはいつも買って帰ります。

また貴州省と言えば激辛料理が有名

中国で激辛三大料理といえば四川料理、湖南料理、貴州料理

中でも貴州人が一番辛い料理を好むのではないかと言われている。

四川人不怕辣,湖南人辣不怕,貴州人怕不辣

 四川人は辛いのを恐れない、

 湖南人は辣くても恐れない、

 貴州人は辛くないのを恐れる

この言い回しでどこが一番辛いのが強いのかわかる

なんか寂れた街みたいな感じ

貴陽駅が見えてきた

貴陽駅停車

車掌さんが扉を開ける準備をしている。

手動式扉のずいぶん古い車両。

不思議なのは各扉ごとゴム紐も扉に挟みこんで閉めている。

18時07分から23分まで貴陽駅に停車

タバコは吸わないけどホームに降りていっぷく

車両ごとに担当がいて駅に着くごとに降りて乗客を出迎えてくれる。

男女比率として半々か女性のほうが多いような感じ。

中国はこの仕事以外でも基本的に男女平等で同じ条件で仕事をしているという事を聞いた事がある。

日本と違って役職に着く女性も多い。

仕事に対する意識が違うように思える。

快速 K1610 昆明発 襄陽行

先頭の機関車でも見に行くか

最近は鉄道施設、車両などの写真撮影に対してだいぶん緩くなってきたように思う。

10年ぐらい前なら結構注意された。

しかし中国全土に高速鉄道が張り巡らされた頃から状況が変わってきた。

中国人は日本人以上に記念撮影好きな民族で、高速鉄道の列車といっしょに派手なポーズで記念写真を撮る人が増えて来たので、鉄道関係者たちもいちいち注意してられないのか、そういうモノだと思い始めたか知らないが、今回の旅ではきつく注意される事はなかった。

御馴染みのよく見かける機関車

最高速度160km/h

テッチャンじゃないので機種型式とかまではわからない

晩飯はカップラーメンにしよかと思ったが、折角だから食堂車で食べる事にした

選んだ料理は干焼武昌魚という湖北料理、もう一つマーボ豆腐

あとはつきあわせで青菜炒めとお決まりのトマトと卵とじスープ

干焼武昌魚という料理は毛沢東の好きな料理だったとして有名

この地方の湖池に生息する淡水魚で見た感じは体高の高い二ゴロブナに似た魚

味はなんか醤油のしょっぱい味しか思い出せない

サワラのようなバサバサした身で歯ごたえがない。

向こうで列車長と客が切符のグレードアップ交渉している

寝台席に空きがある場合、差額を払えば

無座、硬座から硬臥、軟臥に変更することが出来る。

列車長が食堂車にいるケースが多いので

座席をアップグレードしたい時は食堂車にいくとよい。

懐化駅に停車中

夕飯のあと寝台で横になっていたらいつの間にか寝入ってしまった

1時59分まもなく懐化駅を発車

ここで滬昆線から焦柳線にはいる

3時24分吉首駅に着くころには雨が降って来た

中途半端に寝たもんだから起きた後眠れなくなった

私以外にも眠れない人がいるようだ。

夜汽車の雰囲気を味う

張家界駅近くで徐々に空が白くなってきた

張家界駅到着

5時半張家界駅に到着

張家界駅

いよいよ張家界武陵源観光

さてどこに行けばいいか、日本でまったく情報を集めてなかった。

まぁ前に進めば何とかなるさ

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