西安から寝台直達列車Z94で上海へ

第二回目の中国旅行も順調に予定を消化し、最後に上海万博見物して

大阪へ帰るのみとなる筈だったが、中国内陸部の大雨によるダイヤ乱れで

上海行き列車”直達Z94”が10時間も遅れて上海に到着。

万博見物は夕方から3時間足らずしか見れなくなった。

万博閉店時間ぎりぎりまで3時間ライトアップした奇妙なデザインのパビリオン群を

見て廻り、短い工程ながら旅を十分満足して終えた。

5日目の予定 (2010年7月26日)

  1. 西安から寝台直達列車Z94で上海へ
  2. 上海駅から南京東路へ
  3. 夜の上海万博散歩
  4. ホテル(東亜飯店)に戻る
  5. 上海市第一食品商店で土産物購入
  6. 帰国

目が覚めたら河南省をノロノロ走行中

朝7時半頃に目が覚めた。

よほど疲れていたのか、久しぶりに熟睡ができた。

ぼぉーっと外を眺めていると写真のような農村風景がいつまでも続いていた。

穆沟駅

田舎の小さな無人駅「穆沟駅」を通過、寝ぼけ眼で撮影したので写真までボケてます。

どこらへんに位置してるのか帰国して調べたら河南省鄭州市穆沟村という村が洛陽駅と鄭州駅の間にあった。

出発して6時間以上経ってたのでてっきり半分ぐらいは進んでるのかと思っていたら400kmちょいしか走ってなかったのでガックリ。

★上海には何時に到着するのか推測する

直達特快列車Z94の正規運行スケジュール

西安駅 → 上海駅 約1500km  

17時西安駅発 翌朝上海駅7時着 走行時間14時間 平均時速107km/h(*_*)

       ⇓

25時30分発 15時30分頃到着か 

しかし止まる事なく走ってはいるが、見た感じ50~60km/hぐらいの速度しか出ていない

これでは上海にはいつになったら着くのか。

上海到着の時間がますます遅くなりそうだ。

鄭州駅通過

鄭州駅

9時半頃、東西南北中国鉄道路線が交錯する重要駅鄭州駅も止まらずゆっくり通過

弁当売りのワゴンが何回も往復していたが、食べれそうなモノがない。

通路の補助席に座っていると、横を通ったおばちゃんが食べ終わった弁当の中を私に見せ

なにか話しかけてきた。

包子だけ残してあったので、これだけは不味くて食べれなかったよ

とでも言っていたのかもしれない。

キューピッチで建設中の高速列車専用鉄道

2010年頃高速鉄道を国策として中国全土に広げる工事が活発に行われたいた。

今回の旅の往路で利用した鄭州駅から西安駅までの鄭州西安高速鉄道

武漢-広州間高速鉄道の次に開通した中国でいち早く開通した高速列車専用鉄道(通称”高鉄”)だった。

上記写真は香港から北京を高速鉄道で結ぶ大動脈になるべく建設中の石武旅客専用線

直達特快Z94軟臥車両

硬臥席に比べると軟臥席は静かで落ち着いているが、私は硬臥のほうが寛げて好きだ。

西安鉄路局の感じのいい乗務員さん

昼過ぎ通路補助席に座って外の景色を撮影していたら女性乗務員に何か話しかけられた。

映画やドラマなどコンテンツが入ったメディヤプレイヤーを利用しませんか

言葉はわからなかったが、状況からしてそういう事を言ってるのだろうと分かった。

昨日の西安駅の女性駅員とは違いとても愛想がよく話していて人の良さが伝わる人だった。

最悪の西安鉄路局の印象が一転マイナスからプラスに転じた。

この制服には見ただけでムッとする非常に悪い印象があったが

人を着ている制服で判断してはいかんなぁっと反省。

旅で会った初対面の人との典型的な会話で、どこから来たのか、上海万博をこれから見に行く等

知っている中国語の単語と英語の単語を並べて会話らしき事を暫くした後

「Have a nice trip」と言って隣の車両へ行った。

日本のドラマがあると言うので借りたが、何かと見てみると「ごくせん」だった。

内容自体はぜんぜん面白くなかったが、中国語の字幕がなんか面白かった。

この写真のシーンでは、「おまえ、この箱の中を見せろ!」と

喧嘩言葉で言っていたと思うのですが

中国語字幕では普通の会話風に言っているいるように見えます。

無錫駅停車

無錫駅

直達特快Z94は上海まで渭南、無錫、蘇州の3つの駅しか停まらない。

そのひとつ無錫駅で停車。

無錫と言う地名は昔錫の産地だったのが錫が取れなくなって名付けられたそうだ。

じゃぁ錫が取れていた頃は何て言っていたのか気になるね。

併設されている高速鉄道

隣の路線を走る和楷号が、あっという間に追い越して行った。

直達特快Z94は京滬線(北京ー上海)の隣に併設されているのが

上海から南京を結ぶ滬寧都市間鉄道と呼ばれる高速専用鉄道。

2010年7月開業だと後から知ったので出来立てのホヤホヤだった。

この路線だけ特別というわけではないが、驚くべきは工事期間の短さ。

約300kmを2年ほどで着工から開業してしまうのだ。

日本ではありえない。

事情が違うのは解っている。

例に出して悪いが

西九州新幹線はどないにかならんのだろうか?

工事期間は長崎駅ー武田温泉駅間僅か60km足らずを10年以上かけ

出来たは政治的な問題で九州新幹線に接続が今だ目途が経っていず。

同じ様な問題として東京ー名古屋を結ぶリニア新線でも起きている。

自治体の首領の権限が強すぎると思う。

一時の選ばれた人の考えはその人を選んだ人たちの意見・価値観と全て一致してるわけではない。

このような国家レベルの事業決定の決定権まで持つのはいかんのではないかと思う。

蘇州駅停車

2010年頃の蘇州駅

17時前ようやく蘇州駅停車。

先ほどの乗務員に上海到着は18時だと聞いていたのでなのでもうすぐだ。

蘇州と上海とは約100km程。

蘇州駅

蘇州は昨年12月、初めて中国を訪れて滞在した街で、強烈なインパクトがいまだに残っている。

対面のホームを歩いて街の中へ向かった記憶が懐かしい。

その時の蘇州での思い出が、良くも悪くも中国に対しての印象を決定付けた。

2009年12月撮影 旧蘇州駅舎

この当時は田舎の駅舎といった感じほのぼのする感じだが

現在の蘇州駅をネットで見たら凄い変わり様に驚いた。

上海駅

上海駅

ついに上海でも雨のお迎えが来ちゃいました。

今回の旅は広州、洛陽、上海と移動する度に雨のお迎えがあった。

上海駅ホーム

17時半ごろ、ついに16時間かけて上海駅到了。

予定が大幅にくるってしまった。

万博ほ夜12時までやっているので、急いで行けばパビリオンの外観だけでも見れるから

万博の雰囲気だけは味わえるか。

上海駅ホーム

時間が遅れて到着したからと言って払い戻しの類は一切なし

個人の損得のことでは1元のことでも必死で言い争う中国人が不思議に怒っている人を見なかった。

不思議な国民性だ、列車が遅れる事ぐらいは許容範囲のうちか。

逆に日本なら駅員につめよる人が出ていたかもしれない。

次回から海外旅行での列車移動は気をつけなければならない。

もし、この日が日本に帰る日だったら、たいへんな事になっていた。

上海駅地下道

上海駅は中国の各地方から長距離が到着する。

それらの列車から降りた人たちがこの通路り上海の街中へと消えていく。

上海駅駅舎

わずか半年前に来た時と比べてずいぶんと雰囲気が変わっていた。

広州駅前もそうだったが、若い人や、家族連れの人が多く、前もって調べておいた情報から

想像してたより治安的には問題なさそうだ。

華やいだ雰囲気があり、ある意味期待を裏切った。

この旅行を言った頃から10年足らずしか経っていないが、当時はとにかくネガティブな情報が

多く、それが実際に中国に行った事のない人たちによるガセネタだった事が中国旅行に行って

からよくわかった。

上海駅駅前広場

上海万博キャラクター海宝君

地下鉄上海駅

とりあえずホテルへチェックインして荷物を置いていかないと行けない。

ホテル最寄り駅人民公園駅へ向かいます。

地下鉄上海駅で切符を買う。

この当時はスマホ決済がない頃だったので中国人もみなコインの形状をした

トークン(切符)を買っていた。

機械がボロで、中国の古い紙幣を受付けてくれない、お札を入れては吐き出しの

繰り返しをしているうち後ろに人が並びだしたので結局硬貨を使うことになる。

古い紙幣は持って帰りたくなかたっが仕方ない。

自動券売機は広州の地下鉄の方が新しかった。

地下鉄上海駅
地下鉄上海駅

午後6時、地下鉄1号線で人民公園駅へ向かう。

地下鉄上海駅

乗り降りのマナーはそんなに酷くはない

東京には足元にも及ばないが大阪程度か

私は大阪育ちなので、東京で電車を乗る時きっちり並ぶマナーの良さにいつも驚きと感心をしている。

東京と大阪の人間が同じ人種なのかと思ってしまう。

地下鉄人民公園駅

地下鉄人民公園駅に到了

地下鉄人民公園駅

たいへん賑やかで若者が多い。

中国に来てからと来る前とではかなりイメージが変わったなぁ。

人民公園駅を出てすぐ前にある南京東路沿いにホテルがあるので南京東路目指して行く

南京東路

南京東路

上海に来た観光客が一度は訪れるという観光名所

私も中国旅行2回目にしてここに来るのは2回目。

南京東路

ド派手な看板がいい

大阪と同じように年々派手になっているのかな

数年前の写真を見たらもっと控えめだった

南京東路
南京東路

賑やかでぶらぶら歩いているだけで面白い。

しかし呑気にぶらぶらしていては万博が終わってしまう

急いでお金を少し銀行のATMでおろしホテルへ向かった。

南京東路
南京東路から脇道へ

南京東路からちょっと裏に入ると、桂林米粉やら蘇州面屋など庶民的なレストランいや食堂が立ち並びお腹もペコペコだったのでつい入ってみたくなる。

東亜飯店入口

ホテルの建物は見つかったが入口が見つからない。

ホテルの廻りをぐるりと歩いて南京東路に面した1階商店街から入るようだ。

東亜飯店

なんか重要文化財みたいな歴史を感じさせる建物の「東亜飯店」。

チェックイン出来たのは午後7時頃、大急ぎで万博会場へ走る。

5日目②へ続く

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